2024年3月に設立された「五反田バレーユニバーシティ」。住民、企業、教育機関、行政など五反田地域で活動する人々をつなげ、五反田がより面白く豊かなまちになることを目指す団体です。
今回は、五反田バレーユニバーシティ 事務局の猪股和広さんに活動内容についてお伺いしました。
「学び」をキーワードに、地域の開かれたプラットフォームへ
__まずは、五反田バレーユニバーシティについて教えてください。
猪股さん:五反田バレーユニバーシティ(GVU)は、五反田に関わる多様な人たちのためのプラットフォームです。「学び」を介し五反田の「人」と「場所」をつなぐことを目的に活動しています。五反田のまち全体を「キャンパス」と見立て、新しい空間の使い方を掘り起こしながら、五反田をもっと面白く、魅力的なまちにしていくことを目指しています。
具体的には、地域の企業の会議室やエントランスホールなどの場所をお借りして「授業」を開催しています。この「授業」は、誰でも「先生」になることができ、誰でも「生徒」になることができることが特徴です。自分の経験や知見を気軽に共有することで、地域のつながりを深め、五反田のまちに新しい循環を生み出したいと考えています。
また、地域企業・団体が中心となり実施するにぎわい創出イベント「ゴタンダデシタンダ!!」に協力したり、五反田の谷の地形に注目したまち歩きマップをつくる等、「場所の価値」を可視化してストックするような活動も展開しています。
2024年8月には、POLA五反田ビルで開校イベントを開催し、その後も大学や企業、地域団体と連携しながら多彩なイベントを企画してきました。開校イベントから約1年経った2025年7月には、パーク24グループの本社ビルで「まちづくりとイノベーション」をテーマにしたイベントを実施し、多くの方にご参加いただきました。
__五反田バレーユニバーシティの活動をはじめたきっかけは何ですか?
猪股さん:私たち事務局メンバーは、五反田バレーユニバーシティを立ち上げる前から、「ゴタンダデシタンダ!!」などを通じて、五反田の地域活動に関わってきました。そうした活動を続けるなかで「五反田が好き」「地域のために何かしたい」と思っている個人や団体がたくさんいることに気づきました。
五反田のスタートアップ企業を支援する「五反田バレー」では、主にビジネス分野の取り組みが中心でした。そこで私たちは、もっと多様な人が関われる、より開かれた「地域全体のプラットフォーム」をつくりたいと考えるようになり、それが五反田バレーユニバーシティをはじめるきっかけになりました。
__五反田バレーユニバーシティの活動に参加したい場合はどうすれば良いですか?
猪股さん:「サポーターになりたい」「教えてみたい」「学んでみたい」など、様々な接点で活動に協力してくださる方を随時募集しています!サポーターに登録いただいた方には、五反田バレーユニバーシティのチャットグループにご招待し、イベント情報などをいち早くお届けしています。参加希望の方は、公式サイトのフォームからお申し込みください。
もちろん、サポーターでなくてもイベントにはご参加いただけます。イベント情報は公式サイトに掲載しておりますので、ご確認いただければと思います。たくさんの方と出会えるのを楽しみにしています!
五反田が好きな人が、自然体で関われる場所でありたい
__活動する上で大切にしていることを教えてください。
猪股さん:五反田バレーユニバーシティは「五反田が好き」という気持ちを共通点に、様々なバックグラウンドを持つ人が集まる“オープンな場”です。だからこそ、誰でも気軽に関われるように、風通しの良い雰囲気を大切にしています。
私たちは「肩肘張らずに自然体でいられるところ」が五反田の良いところだと感じていて、その空気感をそのままプラットフォームの雰囲気にも反映させたいと思っています。五反田バレーユニバーシティは、参加してくださる皆さんが自然体で関われる場所でありたいですね。

__イベントや活動に参加した方からはどのような声をいただいていますか?
猪股さん:「イベントを通じて地域のつながりができた」と言っていただいたことがあり、とても嬉しく思っています。その後も交流が続き、お互いのビジネスや活動に良い影響を与え合っていると聞いて、さらにやりがいを感じました。こうした出会いやつながりを、これからも少しずつ広げていけたらと思っています。

__活動を通じて得た、皆さんの学び・気づきは何ですか?
猪股さん:活動を続ける中で、他業種の方々と関わる機会も多く、その中でたくさんの学びを得ています。たとえば、大学関係者の柔軟で自由な発想や、スタートアップ企業の意思決定の早さなど、それぞれの立場や考え方から刺激を受けることが多いです。また、事務局としての運営も大きな学びの場です。イベントの企画や人を巻き込みながら動かす経験は、五反田バレーユニバーシティ以外の場でも活かせる力になっていると感じています。

__五反田バレーユニバーシティが今後実現したいことを教えてください。
猪股さん:今後は、活動の幅をさらに広げていくためにも、「リアルに集まれる拠点」を作りたいと考えています。私たちはオープンなプラットフォームを目指していますが、それをより身近に感じてもらうには、イベント以外でも気軽に立ち寄れる場所が必要だと感じています。現在は、地域の様々な場所をお借りして活動していますが、五反田バレーユニバーシティの拠点をこの地域に作ることで、今まで以上に活動を活性していきたいです。そしてその拠点が『「学び」を軸としながら五反田の「人」と「場所」をつなぐ』という私達の考えをもっともわかりやすく体現できるメディアにもなり得ると考えています。
__最後に、大崎×五反田 LINK の読者にメッセージをお願いします。
猪股さん:五反田バレーユニバーシティは、どなたでも気軽に参加できる、オープンな場です。少しでも興味を持ってくださった方は、ぜひイベントへの参加や「サポーター」としての関わりを通じて、一緒に五反田を盛り上げていけたら嬉しいです。
「教えてみたい」「学んでみたい」「場所を提供してみたい」など、どんな小さなきっかけでも構いません。気になった方は、ぜひ公式サイトからお気軽にお問い合わせください!
そして、今年も10月5日(日)には、西五反田一二三町会のお祭りと連携した「ゴタンダデシタンダ!!」を開催予定です。地域のにぎわいを感じられる楽しいイベントなので、ぜひ遊びに来てください!
(古郡 優)