世代、レベル、種目に関係なくスポーツを楽しめる場所「スポクラ・しながわ」

世代、レベル、種目に関係なくスポーツを楽しめる場所「スポクラ・しながわ」
地域共創(大崎×五反田LINK独自記事)

地域スポーツ振興による地域コミュニティの形成を目指し、品川・大崎地区の学校施設で活動しているスポーツクラブ「スポクラ・しながわ」。今回は、設立時から会長を務めていらっしゃる沖山聖徳さんに、「スポクラ・しながわ」の活動内容や、運営にあたっての思いをお伺いしました。

個人でも団体でも、レベルに関係なく楽しむことを目的としたスポーツクラブ

__まずは、「スポクラ・しながわ」について教えてください。

沖山会長(以下、沖山):「スポクラ・しながわ」は2010年に設立された品川区で最初の総合型地域スポーツクラブです。現在約150のサークルが加盟しており、区内の小中学校の施設をお借りして活動しています。活動しているサークルの世代、種目、レベルは様々で、大会出場が中心ではなく、みんなでスポーツを楽しむことが出来る場を提供しているスポーツクラブです。そのため、あらゆる層の人たちの受入が可能となっています。

__普段あまりスポーツをしない方でも参加できるサークルやイベントはあるのでしょうか?

沖山:普段スポーツをされていない方向けにフリースポーツ教室を毎週開催していて、いくつかのニュースポーツを体験いただいています。また、サークルの年齢層や競技レベルも幅広く、競技種目も二十種類以上あります。サークルは基本的に一般開放を行っていますので、まずは興味のある種目を『スポクラ・しながわ』のホームページから検索して、気になったサークル(事前に連絡が必要)に参加してみてください!

「スポクラ・しながわ」サークル一覧:http://www.spo-cl-shinagawa.com/circle.html

__「スポクラ・しながわ」には、個人で参加できるイベントにはどのようなものがあるのでしょうか?

沖山:毎年24程度のスポーツイベント(フリースポーツ、教室、大会、ウオーキング、プール開放等)を企画し、ご家族みんなで楽しめるように、年間を通して色々なスポーツの機会を提供しています。サークルへの参加が難しい方は、ぜひご検討ください。

「スポクラ・しながわ」イベント一覧:http://www.spo-cl-shinagawa.com/event.html
(2023年度版は6月初旬に公開予定)
ウオーキングイベントの様子

品川区のスポーツ振興に貢献。大切なのは「地域との関わり」と「主体的なクラブ運営」

__次に、沖山会長について教えてください。スポーツと関わるきっかけは何だったのでしょうか?

沖山:もともと体を動かすことが好きで、18歳で少林寺拳法に出会いました。そこから50年間続けておりますが、少林寺拳法の教えと技の面白さ、その奥深さには興味が尽きません。27歳で道場を設立し、東京都少林寺拳法連盟の役員にもなり、会社員としての仕事/道場/連盟役員/「スポクラ・しながわ」…と、スポーツが占めることの多い忙しい毎日を送ってきました。忙しさより、大好きなスポーツに関わり、一つ一つのことを成し遂げることの達成感の方が強く、大変さはあまり感じませんでした。

「スポクラ・しながわ」検討時に沖山会長が提出した企画書(写真右)

__「スポクラ・しながわ」を運営するにあたり、地域との関わりにおいて大切にしていることはありますか?

沖山:「スポクラ・しながわ」の活動ができるのは、本来子供たちの教育の場である学校施設を、地域に開放して頂いているお陰と感謝しています。利用するサークルの皆さんには、ルールを順守して利用するのはもちろん、使用前より使用後の方が綺麗になっているよう、清掃と整理整頓をお願いしています。普段は小学生・中学生の皆さんが使う場所なので、大人としての対応が大切だと考えています。

また、品川区には「スポクラ・しながわ」以外にも「地域クラブ ebaraA」「荏原B地域スポーツクラブ」「大井八潮地域スポーツクラブTOYS」と3つの地域スポーツクラブが設立されており、クラブを越えた交流イベントも実施しています。昨年度は「しながわスポーツフェスタ」というスポーツ体験イベントを合同で開催しました。今年度も各クラブと連携し、品川区全体でスポーツクラブを盛り上げていきたいと思います。

__その他に、運営にあたって大切にされていることはありますか?

沖山:設立時から品川区には財政面も含めて色々とご支援いただいておりますが、本来の地域スポーツクラブの在り方を目指して、区の方に頼り過ぎずできるだけ自立したクラブ運営が行えるように考えています。また、運営の後継者については、サークルの代表者で組織を構成することにより、サークル活動が無くならない限りクラブが存続するような仕組みとしています。

スポーツの日のイベントにて、体力測定の他に模擬店も設置(総合体育館)

生涯スポーツの仕組みを作り、次世代にバトンタッチするのが目標

__「スポクラ・しながわ」の今後の目標や、実現したいことを教えてください。

沖山:文部科学省は中学校の部活動について地域移行を推進しており、その受け皿として地域のスポーツクラブが考えられています。現在中学・高校で部活動をした人たちは、卒業後にスポーツを定期的に行う機会がほとんど無くなります。卒業後に顔見知りの人たちがいる地域のスポーツクラブに入り、スポーツを続けられる環境を整えることができれば、「地域スポーツの振興」と「生涯スポーツ」を実現できると考えています。その仕組みをモデル地区として「スポクラ・しながわ」で構築し、次世代にバトンタッチしていければと思っています。

ホッケー体験教室の様子

__最後に、読者の方にメッセージをお願いします!

沖山:サークルに興味があるが普段スポーツはしない…という方は、毎週月曜日に実施している「フリースポーツ」にご参加ください。体育館を4つに区切り、複数の種目を行っています。そこで体が慣れてきたら興味のあるサークルに参加してみるのも良いかもしれません。それ以外にも、「スポクラ・しながわ」では年間を通して地域の皆様に色々なスポーツの機会を提供しています。是非とも足を運んでいただき、良い汗をかいていただければと思います!

<沖山聖徳さん プロフィール>
・スポクラ・しながわ 会長
・金剛禅総本山少林寺 東京大崎道院 道院長
・東京都少林寺拳法連盟 理事(元副理事長兼事務局長)
18歳で少林寺拳法をはじめ、27歳で「東京大崎道院」を設立。その後、東京都少林寺拳法連盟の役員に就任。「スポクラ・しながわ」の設立に尽力し、2010年の設立時から会長を務める。

(古郡 優) 

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