最近各地でパワースポットが話題になっていますが、わが街五反田、目黒地区にも以前から評判のパワースポットが有るのをご存知ですか。今号と次号では、その魅力あるパワースポットをご紹介していきます。
●ねむの木の庭
五反田駅から池田山に向かって美智子上皇后さまのご生家だった旧正田邸を2004年に品川区が美智子さまゆかりの公園として整備しました。園内にはご成婚当時の正田邸の門が再現され、ゆかりの樹木やお花が植えられています。
正門を入ると左手に公園のシンボルであるネムノキが植えられており、5月から6月にかけて、プリンセスミチコ(薔薇)、ネムノキの花が見頃となります。
ねむの木の庭は、池田山、島津山、御殿山、花房山、八ツ山の城南五山の一つ池田山にあり、最近では龍の通り道という噂もあり、メディアで紹介されたパワースポットとなっているそうです。
●池田山公園
ねむの木の庭からほど近くに池田山公園もあります。こちらは池泉回遊式庭園(池の周りを散策できるような作り)です。
旧岡山藩下屋敷跡の一部を整備してできた池田山公園の特徴は、武蔵野台地末端の起伏に富んだ地形を生かして作られているところにあります。公園の真ん中にあるひょうたん池を高台から見下ろすような作りと、そこへ流れ込む水路の石組みからは深山渓流の滝の雰囲気が感じられます。
また霊峰富士山からの「気」が流れる龍脈上に位置し、園内の池、滝に浄化作用があることから、近年はパワースポットともされているようです。
池に面した東向きの斜面はサツキ、ツツジの植え込みがあり、4、5月には花の美しさが、また周りにはモミジも植えられており、秋には紅葉が楽しめる庭園となっています。

●誕生八幡神社
有名な「目黒のさんま」の落語にちなんだ「目黒さんま祭り」の会場にもなる神社です。目黒通り沿いのビルの間にあり、石の鳥居と樹齢約300年の大きなイチョウの木が目印となっています。江戸城を築城したことで知られる室町時代の武将・太田道灌が15世紀に夫人の安産を祈って福岡県の宇佐八幡を勧請し、無事男児が生まれたことに由来します。 現在は雉子神社に付属する摂社となっています。
境内には徳川三代将軍・家光がタカ狩に来た際に重箱(弁当)を供えたことから名づけられた「重箱稲荷」もあります。決して大きくない神社と稲荷ですが、その由来を紐解き、歴史を思うと、霊験あらたかな雰囲気を感じることができます。

(編集委員 小林・清水)
※池田山公園の写真は、しながわweb写真館(品川区)提供